ゲーム依存症…それは、人生を大きく変えてしまうものだと思います。
ゲーム依存症によって性格も生活も学力もガラリと変わってしまった友人を見て、私は自分の子どもが生まれたらゲーム依存症にならないように対策しようと誓いました。
ゲーム依存症の人は、とにかくゲームをやり始め、始めたらなかなか終わりにできません。
ゲームを禁止してもゲーム機を隠しても見つけ出して始め、どんなに注意されても終わりにしようとしません。
始めさせないことも終わらせさせることも難しいのです。
そこで私が思いついた方法が、子どもが小さいうちから、ゲームの始め方と終わり方の訓練をするというものです。
ゲーム依存症になる前から訓練をして、上手に始めて上手に終わらせられるようになっていれば、ゲーム依存症になる可能性はぐっと低くなると思いませんか?
ゲーム依存症の人が困難なことを、ゲーム依存症になる前から訓練して、ゲーム依存症を防止すればいいだけです。
怖いからと禁止してもゲーム依存症は防止できません。
早いと小学生でスマホを持つ時代となった今、オンラインゲームとはいつか触れ合うときが来ます。
そのときに、何も対策をしていないと、対策をしたときよりもゲーム依存症になる確率が上がってしまうので、禁止よりも防止に努めたほうが賢明です。
というわけで、今回の記事では、ゲームを禁止するのではなく、ゲームの始め方と終わり方の訓練方法を紹介していきます。
ゲーム依存症にならないための方法
始め方
1.やることを終わらせてから始める
学校の次の日の準備や宿題など、やることを全て終わらせてから、ゲームを始めるように教えます。
大人になってからも、自分のやりたいことを我慢して、仕事や家事育児をしなければなりません。
ゲームを優先させない練習を子どものうちから行います。
また、子どもがやることをやっていないのにゲームをしているからイライラするのであって、全部終わってからであれば親はイライラしないし、子どもは親の顔色を気にせずのんびりゲームができます。
そもそもやることやらないから困っているという方は、下の宿題を早く終わらせる方法を参考にしてみてください。

2.タイマーをセットする
ゲームを始めるときは、タイマーをセットします。
このとき、時間はゲームをしていい時間-10分でセットします。

ゲーム時間を1時間にしようと思ったら…
60分-10分=50分
50分でタイマーセット♪
ゲームをやったことのある人ならわかると思いますが、ゲームは終わりにするとき、セーブポイントに行くまでに時間がかかることがあります。
バトルの最中でやめられないこともあるでしょう。
それを理解せずに、時間だからすぐ終わりにしなさいと怒ったら、子どもは反発したくなると思います。
それを見越して、あらかじめ少なめの時間でセットし、タイマーが鳴ったら終わりにする準備を開始するように約束をしておきます。
終わり方
1.タイマーが鳴ったら終わりの準備をする
タイマーが鳴ったら、終わりにするように声をかけます。
ただ「終わりにしなさい」と言うよりはなど、「終わりの準備をしようね」など、やさしくと終わりを促したほうが、子どもも気分よく終われると思います。
時間だからセーブできるところでセーブしようね。
そのバトルが終わったら終わりにしようね。
ちょうどいいところで終わりにしようね。
ここで、だらだらと引き延ばして終わりにする気がない子の場合は、「レース1回で終わり」など具体的に約束をするといいと思います。
ゲームの内容がわからないときは、「どこで終わりにする予定なの?」と聞いて、終わらせるポイントを確認してから約束する方法もあります。
2.10~15分様子を見る
タイマーが鳴った後も、一応ゲームの時間内なので、うるさいことは言わずに様子を見ます。
15分経っても終わりにしなかったときは、どうして終わりにできないのか聞いてみるといいでしょう。
もしかしたら、エンディングロールが長すぎて終わらないのかもしれません。
終われない事情を聞きつつ、子どものやっているゲームも把握することもできます。
特別な事情があればさらに待ちますが、終わりにする事情がなく、ただだらだらしていたときは、すぐに終わりにするように注意します。
ここまで待ったのに終わりにする気が全くないのであれば、私なら「あと5分で電源切りまーす!」と宣言して、5分後には容赦なく切ります(笑)
3.終われたら褒める
きちんと終わりにすることができたら褒めると、どんどん終わりにすることが上手になります。
・自分でタイマーをセットできたとき。
・初めてタイマーが鳴ってから15分以内に終わりにできたとき。
・終わりにするように促さなくても、終わりにできるようになったとき。
・毎日きっちり終わらせられているとき。
などなど、褒めどころはたくさんあります。
できなかった日の分は繰越OKにする
習い事でゲームの時間が取れないときや、家の用事で出かけててできなかったときは、繰越OKにしています。
息子は、宿題のほかに1~2時間の勉強をしているのですが、せっかくがんばったのにゲームができないのはかわいそうかなと思ってのことです。
我が家では、チェーンリングを使ってゲーム時間を管理していて、やることをやったのにゲームができなかったときは、チェーンリングを1つわたします。
※チェーンリングは1袋100円程度で売っている、つなげて遊ぶ昔ながらのおもちゃです。
息子はチェーンリング用の財布に入れておき、使いたい日に私にわたしたら、1日分のゲームを開始することができます。
やることを終わらせたけれど、ゲームの気分ではないときも、チェーンリングにしてあげています。
そのあたりの細かいルールは、親子で話し合って決めるといいと思います。
好きなだけやってもいいとき
理由があれば、好きなだけゲームができるときがあっても、私はいいと思っています。
例えば、私の友人と会うときに息子を付き合わせてしまったときや、待ち時間の長い病院で診察待ちをしているときは、自由にゲームをしていいことにしています。
主に、息子が行きたいわけではなく、息子にとって楽しくないときです。
うるさくしてしまって、他人に不快な思いをさせるくらいなら、そのときくらいはゲーム時間を決めずに好きなだけ遊ぶほうを選んでいます。
ただし、ずっとやり続けるのは、目と首に負担がかかるので、たまに休憩は挟むようにしています。
ゲーム依存症の例
最後に、私が知っているゲーム依存症の例を紹介します。
ゲーム依存症は、とても身近にあるものだと思います。
うつ病が風邪のように誰でもなる可能性があると言われているように、ゲーム依存症も誰でもなる可能性があります。
単純にゲームの楽しさに目覚めたり、友だちに誘われて気軽に始めたオンラインゲームにハマったり、誰にも負けたくないからと時間とお金をかけたり…
きっかけはいくらでもあるのです。
さらに、多くの人がゲームにハマってくれないとゲーム会社は倒産してしまうので、ゲーム会社はゲーム依存症のきっかけになるほどのゲームを作る企業努力をしていると考えれば、ゲーム依存症になる人が出てくるのも当たり前ですね。
そんな企業の思惑にハマってしまった例を見ていきましょう。
とある中学生の話
私が初めてゲームの脅威を感じたお話です。
中学生になって塾に入ったときに、一人の男の子と出会いました。
その子は、小学生のときから塾に通っていて、英語も算数も非常によくできる子で、私が先生に指されてわからないときに、よく答えを教えてくれていました。
塾内のテストの点数も良くて、順位も敵わなかったことをよく覚えています。
しかし、中学三年生になる頃、彼の順位がどんどん落ちていきました。
塾の授業も寝てばかりで、答えを教えてくれていた頃とは大違いです。
話しかけてみてもすぐ「親にゲームを取り上げられた。ムカつく」という話になってしまって、いつもイライラしているようでした。
親が寝ているすきにゲーム機を探し出し、徹夜でゲームをするから、授業中は寝てばかりいました。
結局、中学時代に改善されることはなく、彼は目指していた高校から偏差値が15下の高校を受験することになりました。
とあるシングルマザーの子どもの話
友人の小学1年生の子どものお話です。
友人の子は、小学1年生で登校拒否になってしまいました。
登校拒否の理由は、夜遅くまで動画を見たりゲームをしていて、さらに朝早くからゲームをしていて、眠いから学校に行きたくないそうです。
動画もゲームも母親(友人)のスマホを使っています。
シングルマザーでバリバリ働いているため疲れて先に寝てしまい、友人が寝た隙にスマホを勝手に使ってしまうそうです。
他に注意してくれる人もいないし、自分は疲れて寝てしまって注意できなくて困っていると話していました。
禁止しても効果がないと言っていたので、禁止するよりも時間を決めて自由にやらせてあげて、終わりにする訓練をしたほうがいいよと、簡単にアドバイスをしてその日は帰りました。
数ヶ月後、また話す機会があったのですが、なんとゲーム依存症が改善され、学校に通えるようになってきていました。
何をしたのか聞いたら、禁止するのはやめて、そのかわりに休みの日には二人で出かけて、スマホを触れる時間を短くしたそうです。
逆に、学童が休みで仕事に連れて行かないといけないときは、動画もゲームも自由にやらせて、怒ることもしないことにしたそうです。

子どもが小さいうちは、ある程度親の言うことを素直に聞いてくれるから、改善が早くていいですね♪
とある会社員の話
仕事で二度ほどお会いしたことのある、男性会社員のお話です。
二度しか会ったことはなかったのですが、本当に極々普通の方でした。
むしろ、技術に関してはとても優秀で、将来を期待されていたそうです。
そして、三度目に顔を見たのは、テレビでした。
会社のお金を横領してしまったようです。
お金の使い道は、オンラインゲームの課金だと報道されていました。
まとめ
このように、ゲーム依存症は身近に潜んでいます。
スマホが普及してからは、余計に身近なものになったのではないでしょうか。
ゲーム機を買わないことはできても、スマホをずっと買わないことは厳しいです。
いつかはスマホでオンラインゲームと出会う日が来るから、私は子どもが小さい頃からゲームと上手に付き合う方法を教える選択をしました。
今のところ、息子はこの記事の方法でゲームのルールを守り、ゲームとうまく付き合えているなと感じたので、我が家のゲームとの付き合い方を記事にしました。
みなさまの参考になれば幸いです。