漢字検定3級と4級は、中学校程度の漢字の試験です。
中学校程度と言っても、中学の授業で習うよりも難しい印象を受けました。
しかし、漢字検定はしっかり暗記してしまえば合格できるので、効率良く勉強を続けられれば、小学生でも受かることは可能です。
ところで、みなさん一度はインプットとアウトプットという言葉を聞いたことがあると思います。
勉強で言えば、インプットは覚えること、アウトプットは覚えたことを使うこと(テストなど)ですね。
となると、漢字検定は漢字を覚えることがメインなので、一見インプットが大切に思えるのですが…

効率良く勉強するには、思いっきりアウトプットに偏らせることがコツです!
今回の記事では、漢字練習などのつらいインプットは最小限にして、最短な道のりで合格を掴む勉強方法を紹介します。
使用するテキスト
使用するテキストは、2冊だけです。
・漢検 過去問題集
どちらも日本漢字能力検定協会が発行しています。
漢字学習ステップの進め方
まずは、漢字学習ステップを進めて行きます。
②書き問題で覚える
③書き問題以外の問題を解く
④間違えたものだけ漢字練習
色々なテキストに手を出すよりも、漢字学習ステップだけをできる限り完璧に仕上げたほうが、効率的に勉強できます。
実際に、小学3年生の息子は、漢字学習ステップだけで勉強して、3級の過去問は初回で150点以上取れました。
そして、過去問で間違えたところを漢字練習で覚え直していき、本番では181点で合格しています。
140点以上で合格なので、余裕がありました。

それでは、小学3年生で漢字検定3級を合格した息子の漢字学習ステップの進め方を紹介していきます。
①見てなんとなく確認する
ステップ毎にそのステップで学習する漢字の一覧表があるので、そのページを確認します。
本当になんとなーくで大丈夫です(笑)
「言に永で“エイ・よむ”なんだー。詩を詠むほうのよむねー。」
「宴の部首は日でも女でもなく、うかんむりなのねー。」
という感じに、覚えると言うより、確認するように読んでいくイメージです。
この作業は、だいたい5分程度で終わらせていました。

この段階では、完璧にしようとしないことがコツ♪
②書き問題で覚える
ステップの漢字一覧で確認をしたら、さっそく書き問題を解きます。
読みなどの問題は飛ばして、書き問題だけにしてください。
書き問題は何度も解いていきたいので、直接テキストに解いていくことはおすすめしません。
おすすめの方法は、単語カードか赤シートを使った方法です。
単語カード→受験者以外で作ってくれる人がいる場合
赤シート→手伝ってくれる人がいない場合
単語カード
最初は1つも正解できなくてもかまいません。
わからない場合はすぐに答えを見て確認して、一度だけ紙に書いて練習しておきます。
解くときには、できたカードとできなかったカードを仕分けながら進めてください。
全てのカードを一周終えたら、できなかったカードの方だけを、もう一度解いて再度仕分けていきます。
それを繰り返し、できなかったカードがなくなれば終了です。
赤シート
最初に、テキストの書き問題の解答欄に、オレンジのペンで答えを見て、答えを記入していきます。
できれば、正確に書ける大人が書いたほうがいいと思います。
準備ができたら、赤シートで隠しながら、問題を解いていきます。
このとき、できた問題にのみ、わかりやすくチェックをつけていきます。
全ての問題にチェックがついたら終了です。
ちなみに、解答欄に書くペンの色は、オレンジがおすすめです!
このように、赤やピンクでも赤シートで消えるには消えるのですが、よく見ると薄っすらと見えてしまいます。

でも、オレンジは完璧!
③書き問題以外の問題を解く
書き問題が終わったら、読みなどの問題に取り掛かります。
こちらは、直接テキストに解いてください。
書き問題以外は、何度も同じものを解かなくても、合格できます。
解くタイミングなのですが、私のおすすめは、書き問題をやった翌日以降です。
当日だと短期記憶で解けてしまう部分があって、正解したのに定着していない部分が、多く出てきてしまいます。
脳の構造的にも、一日に何時間も勉強するよりも、日を分けてこまめに勉強した方が、記憶が定着しやすくなります。
④間違えたものだけ漢字練習
書き問題は、何度もできるように単語カードか赤シートにしているので、漢字練習はしません。
しかし、書き問題以外の問題は、直接テキストに解いていくので、間違えたところは漢字練習をするようにしています。

さて、みなさん、今「漢字練習?うげぇ…大変じゃん」と思いましたか?
思いますよね、私も漢字練習は大嫌いです(笑)
なので、ここで苦痛は最小限、効果は最大限の漢字練習方法を紹介します♪
まずは、間違えたものを一番上の行に書いていきます。
新たに問題を解いて間違えたものが出たら、前回までのものが終わっていなくても、どんどん追加していきます。
そして、それぞれの熟語を、1日1回ずつだけ練習していきます。
理想は、全て1つずつ練習をすることですが、それがつらかったら1日20単語や1日10分など、量を決めてもいいと思います。
この方法の最大のメリットは、何日かに分けて繰り返すことができるので、漢字が定着しやすくなります。
また、同じ字を繰り返し何度も書くという苦痛は取り除かれます。
ノートは、マスの大きいものを購入して、書く回数を少なくしてください。
マスが大きいと大変であれば、マスの小さいものにして、上下で分けて1行に2単語にするといいと思います。
1回間違えただけで、何十回も書くのは誰だって嫌ですよね?
だから、マスの量は、だいたい単語3、4回分くらいあれば十分かと思います。
それで覚えられなかったものは、どうせまた間違えるので(笑)
次回に間違えたときに、再度練習すればいいだけの話です。
部首と書き順の覚え方
部首と書き順は、漢字学習ステップの漢字表を使って覚えます。

方法は至ってシンプル!
部首や書き順の部分を隠して解いていくだけです。
ただし、何度も繰り返すのは大変なので、正解したものにはチェックを入れ、二巡目以降はチェックのあるものは飛ばして解いていきます。
部首と書き順を勉強するタイミングなのですが、私は“漢字学習ステップの問題を全て解き終えたあと”にしていました。
3級や4級にもなると、そもそも前の級までの知識があるので、ある程度部首の種類を知っているし、ある程度書き順の法則も知っています。
なので、最後の仕上げとして、特殊な部首や書き順をチェックしたり、間違えて覚えてしまっているものをあぶり出せれば、十分だと思います。
誤字訂正のコツ
3級から新しく出てくる問題です。
合っているか間違っているかを判断するのではなく、ひらがなを漢字に直すとしたらどう書くかを、意識して解くことがコツです。
どうしても言葉だけではうまく伝わらず、苦戦してしまっているようであれば、問題文を全てひらがなにしたものを書いてあげてください。
そのひらがなに直した文を、自分が知っている範囲で、可能な限り漢字に直していきます。
漢字に直したら、問題文と漢字に直した文を見比べて、違うものを丸で囲うなどして印をつけます。
その印がついたものこそが、誤字訂正で訂正すべき単語となっているはずです。

これを何度か行うと、ひらがなを漢字に直すとしたらどう書くかを、意識できるようになっています。
中には、いくつか印がついてしまうこともありますが、印がついたものの中から解答すればいいので、選択肢が絞れて正答率が上がります。
逆に、漢字に直しきれずに1つも印がつかない場合は、書き問題をもう何周かするなどして、漢字の覚え直しが必要です。
過去問の進め方
過去問は、だいたい試験の1ヶ月半前あたりから予定を組み、余裕を持って1週間前くらいに終わるようにします。
そのペースだと、過去問を解く日は毎日ではないので、過去問を解かない日は漢字練習をしたり、単語カードを解き直したりします。
過去問の進め方は、特筆するような方法ではないのですが、ちょっとした注意点と共に紹介していきます。
①答案用紙をコピーする
巻末に答案用紙がついているので、それを過去問の回数分コピーします。
この答案用紙は、本番の試験とほぼ同じものなので、試験の練習に最適です。
テキストに直接書き込むのではなく、少々手間ですが、必ず答案用紙をコピーして使用してください。
②解く
検定時間は60分です。
時計やタイマーを使用して時間を計り、できるだけ本番の緊張感に近づけます。
③間違えた問題を直す
間違えた問題を直します。
直すときには、辞書や漢字学習ステップで調べながら直します。
答えを見て覚えたほうが早いという考え方もあるとは思いますが、私は辞書でついでに意味を読んだり、漢字学習ステップで部首が目に入ったりすることのメリットを優先しています。
ちなみに、使用している辞書は、こちらのカシオの小学生モデルです。
キーは、ローマ字の練習も兼ねて、アルファベットのものを選びました。
漢字検定の問題が入っていたり、リトルチャロの動画が入っていたりして、小学生の興味を見事に引いてくれる電子辞書だと思います。
ただ、小学生モデルだと載っていない漢字がたまにありました。
そのときはタブレットで調べるようにしていたのですが、タブレットの使用を避けたい場合は、こちらの高校生モデルをおすすめします。
英語学習をさらに充実させたバージョンもあるのですが、英語学習を辞書メインですることはないと思うので、スタンダードがおすすめです。

余談ですが、電子辞書は断然カシオ派でして(笑)
カシオの電子辞書は、説明書なんて読まなくても使えるくらい、すっきりしていて使いやすい!
④間違えたものだけ漢字練習
漢字学習ステップの問題と同様に、間違えたものだけをノートに練習していきます。
方法は、上記「漢字学習ステップの進め方」で説明した、漢字練習の方法をご参照ください。
書き問題をメインにする理由
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
もうお気づきかと思いますが、ここで紹介した勉強方法は、書き問題でのアウトプットが中心です。
書き問題でのアウトプットを中心にする理由ですが、とっても単純…
読めても書けないが、書ければ読める!
パソコンやスマホで文章を書くときに変換はできるのに、紙に書こうとすると漢字が出てこないこと、よくありませんか?
逆に、書けるものは難なく変換できますよね。
漢字検定も同じように、書き問題で正解できる問題は、読み問題でも正解できます。
だから、書き問題を重点的に勉強すれば、読み問題も必然的に点数アップします。

読み問題の勉強には時間をかけず、書き問題にたっぷりと時間を使いましょう。
また、漢字検定では、読み問題の配点よりも、書き問題の配点のほうが高いです。
なので、配点の高い問題をきっちりと取りに行くという意味でも、書き問題を優先させた方が効率が良くなります。
まとめ
今回の記事では、インプットではなくアウトプット中心の勉強方法を紹介しました。

いかがでしたか?
“とにかく書けるようになるまで何度も問題にチャレンジする!”
この方法が一番最短で合格できる方法だと思います。
ピアノも楽譜が読めるだけでは弾けなくて、何度も何度も練習をします。
サッカーや野球だって、ルールを知っているだけでは、実際の試合で活躍できません。
何事も“できるようになるまでチャレンジし続ける”ことが大切です。
漢字検定も、たくさん問題を解いて、チャレンジし続けてみてください♪
きっと合格できると思います!