息子が小学3年生になる前に、塾の先生から飛び級のお話がありました。

え、飛び級?海外であるやつだよね!?
なんかかっこいい!
と、日本の学校にはほぼない制度のお話が舞い込んで、とても興味が湧いた私は、飛び級制度について3日は考えました(笑)
その結果、飛び級はしないという選択をして、4年生となった今ではその選択で良かったと思っています。
今回は、四谷大塚の飛び級制度の簡単な説明と、飛び級をしなかった理由について紹介していきます。
※息子は飛び級をしなかったというだけで、飛び級制度に反対しているわけではありません。むしろ、四谷大塚さんは日本の制度に縛られず、先を行っていてさすがだなと尊敬しています。
四谷大塚の飛び級制度について
1つ上の学年の全国統一小学生テストを受けて、基準を満たせば飛び級ができます。
具体的な基準は聞かなかったのですが、2年生のときの息子の成績を見ていた塾の先生が、息子なら受かるとおっしゃっていました。
参考までに息子が飛び級のお話をいただいたときの成績がこちらです。
2年生6月→71.6
2年生11月→66.8
このくらいあれば、十分に狙えるということだと思います。

2年生の6月は38位と好成績を残せたのですが、2年生の11月は724位でした。
724位で飛び級を狙えるとは、狭き門というわけではないんだなぁ…という印象を受けました。
飛び級のメリット
子どもの学力に合った学年の勉強ができる
近頃、学力が高すぎてクラスから浮いてしまう“浮きこぼれ”という言葉が一般的になってきました。
優秀であるがゆえに浮きこぼれて、授業がつまらなくなってしまうと、塾が嫌になってしまうかもしれません。
そうなると、その子の能力を伸ばす環境から、遠ざかってしまいます。

そこで、このような事態を解決してくれる方法が、飛び級制度です。
飛び級することによって、1つ上の学年の授業を受けられるようになるため、退屈で塾が嫌いになるということを回避できます。
簡単すぎる授業を聞いているよりも、自分に合った学年の授業のほうが、有意義な時間を過ごせるのではないでしょうか?
有意義な時間を過ごして学力がさらに上がる!これが飛び級のメリットです。
5年生までに全カリキュラムが終了する
中学受験のカリキュラムは、当然小学6年生まで組まれています。
飛び級すると1つ上の学年で進んでいくので、5年生には全カリキュラムが終了します。
そして、6年生は自由に時間が使えるようになることが、飛び級のメリットの1つです。

2回目の6年生には何をすればいいのでしょうか?

・もう一度6年生の授業を受ける
・個別指導で苦手をなくしていく
・他の塾の授業を受けてみる
などがありますよ!
飛び級した子は、他の受験生よりも選択肢が増えます♪
モチベーションを維持できれば、他の子よりもたくさん勉強できるので、学力アップ間違いなしです。
飛び級をしなかった理由
少し難しいレベルが好きな息子にとって、飛び級したら楽しく塾に通えそうで、魅力を感じたのはたしかです。
しかし、様々な方面から考えて、マイナス面がクリアにならなかったのでやめました。
我が家にとってのマイナス面は以下の通りです。
それでは、やめた理由を個々に説明します。
低学年から塾の勉強時間が増えすぎる
息子は四谷大塚の準拠塾である臨海セミナーに通っているので、臨海セミナーの場合で考えます。
1週間の塾での勉強時間が、3年生は2時間30分なことに対して、4年生は5時間10分になります。
どちらも通常授業と御三家算数の授業を受けた場合です。
算数と国語の授業時間が伸び、社会と理科が増えるので、1週間で2時間40分も授業を受ける時間が長くなります。

たった2時間40分と思いますか?
でも、これに宿題の時間まで増えるので、実際にはもっと大変です。
塾の授業時間だけで見ると少なく感じるかもしれませんが、これに宿題の時間が足されます。
1つ学年が上がれば内容が難しくなるし、教科数も増えるので、全体的な塾の勉強時間は想像以上に増えるでしょう。
実際に、息子が3年生のときの塾の勉強時間は週に約3時間程度だったのに対して、4年生となった今は週に約8時間はかけています。
そうなると、息子の好きな漢字検定の勉強時間が取れなくなることが、飛び級をしなかった1つの理由です。
3年生はまだやりたいことをやらせてあげたい!と思うのであれば、飛び級はしないほうがいいでしょう。
特待を取りにくくなる
飛び級をすると、飛び級後の学年のテストを受け、その学年のテストで基準の成績を満たさなければ、特待生になることはできません。
なので、本来の学年であれば余裕で特待生になれていた子が、飛び級をしたことによって、特待生になれなくなる可能性があります。
特待生になれないと、毎月2万前後の授業料を払うことになります。
毎月払う価値があると思う方や、特待生になれなくても子どもを責めない自信のある方なら、気にせず飛び級をしていいと思います。
私は、特待を逃してしまったら「特待生になれないなら飛び級しなければ良かった」と後悔する自信があったので、飛び級はやめておくことにしました。

どうしても、浮いたお金で魚釣りとか栗拾いをしたり、世界遺産を見に行ったりなど、様々な経験をさせてあげたほうがお得と思ってしまうのです(笑)
私のように「特待生になれないなら飛び級しなければ良かった」と後悔しそうな方は、飛び級はやめましょう!
6年生でやる気をなくす可能性が高い
5年生で全カリキュラムを終えることは、先程紹介した通りメリットでもあるのですが、デメリットにもなりえます。
5年生の2月、ともに頑張ってきたクラスの仲間が合格をもぎ取り卒業していく中で、自分だけがもう一度6年生をやることになります。
そのときのモチベーションの維持が、小学生には難しいのではないかと懸念しました。
学力にともなって精神面も成長している子なら、モチベーション維持も可能そうですが、我が息子は幼い…
もしかしたら幼いがゆえに何も考えず勉強を続けるかもしれませんが、賭けになってしまいます。
もちろん、そんな賭けをしてまで飛び級をしたいと思わないので、ここでも飛び級を諦めることとなりました。
子どもが6年生を2回がんばれるかどうか、飛び級をする前に、よく検討することをおすすめします。
子どもが望まなかった
息子にもメリットデメリットを説明した結果、息子は今の学年のままにするほうを選びました。
これが、飛び級をしなかった最大の理由です。
塾の勉強がメインになってしまうよりも、まだ他の勉強もしたいとのことでした。
結果、漢字検定や算数オリンピックなど、塾以外の勉強に力を注ぎ、充実した日々を過ごしているように見えました。

たまに「最近、授業がつまらない」とボヤくこともありましたが、自分が選んだ道なので、後悔はなさそうでした。
飛び級をするときの危険な考え方
「飛び級をしたら、1つ上の学年だから、成績が悪くても気にならない」
ということをメリットとして考えられている方がいますが、個人的にこの考え方は危険だなと思います。
たしかに、この考え方でいけば、親にも子にも気持ちの余裕は生まれます。
「本来の学年ならもっと取れる」から「1つ上の学年なら悪くても大丈夫」ということなのでしょう。
では、どこまでなら悪くても大丈夫なのでしょうか?
そんなこと、誰にもわからないですよね。
だからこそ、飛び級をしていたとしても、第一志望の偏差値を目標にする必要があります。
さらにもっとズバッと言うと、成績が悪いなら飛び級をやめて、本来の学年からやり直すべきです。
以上のことから、飛び級を逃げ道のように使うことは反対です。
まとめ
塾の先生から「5年生で全カリキュラムを終えて、6年生は個別指導でさらに偏差値を伸ばし、見事難関校に合格した子がいる」というお話を聞きました。
このお話の子は、飛び級をして正解だったでしょう。
このような例もあるので、飛び級制度があること自体は、選択肢が増えていいことだなと思っています。
でも、息子は飛び級をしなくて正解でした。
本来の学年で偏差値60~70をキープしつつ、受験勉強以外の勉強をすることができたので、有意義だったなと感じています。
このように、子どもや家庭の考え方によってベストな方法は違うので、飛び級制度には賛成でも反対でもありません。
賛成でも反対でもないのにこの記事を書いたのは、私と息子の考えと結論が、少しでも誰かの選択の参考になればと思ったからです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!